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2008年決算で債務超過の状態になった。

と言っても、当時、債務超過という状態がどういう状況なのか理解できていなかった。

顧問税理士から、
「決算書などの財務諸表と、そして、再建計画としての経営指針書を作成して
速やかに、取引金融機関に報告説明に行きましょう。私も同席しますので。」
と連絡が入って、ようやく、事の深刻さを知ることとなった。

問題の深さに、気持ちは暗くなるばかり。

しかし、悩んでばかりもいられないので、
急遽、数日、徹夜して、再建計画としての経営指針書をつくって、
各取引金融機関の支店長に説明をしに行った。

対応は冷ややかだった。
資金繰りが悪くなって、追加融資を受けられなくなるなど、
資金を引き上げられれば事業はストップしてしまう。

そうなれば倒産ということも、、、

そこで、経営指針書に書いた
大東寝具工業のリバイバルプランについて切々と訴えた。

重要方針は3つ

1.自社で開発した製品を育てて販売の柱にする
2.モール系のECサイトから自社ECサイトと実店舗へと軸足を変える
3.広告費は一切使わない

言うは易し。これが出来るなら皆やっている。

金融機関も甘くはない。尚も対応は冷ややかだった。
「まぁ、すこしの期間、様子を見させてもらいます。」と
少しの猶予をほのめかされただけでも良しとした。

でも、どうしよう。
毎日、日が暮れ。毎日、朝がやってくる。
朝がやってくる度に、一日の始まりを恐れ、恨みもした。
精神的に尽きかけようとしていたとき
悩みに、悩んで、答えを求めた最後に。

「自分のやりたい方法で仕事して、経営した上でなら、最悪の状況を迎えても仕方ない。」
と、思った。まるで天の声を受けたと言っても良い。その途端、心が晴れた!

「勿論、従業員さんたちを守るのが一番。なので会社は倒産させたらあかん。
そのためにも自分の本当にしたい仕事をすべきや。
それで、倒産するなら潔く受け入れられる。よし、自分のしたい仕事をしていこう。」と腹を括った。

つづく

大東寝具工業 大東利幸

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